平成25年度 中間決算 パチスロメーカー決算まとめ

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

パチンコ・パチスロメーカー各社、中間決算が出そろいました!パチンコ・パチスロに着目してメーカーごとに売上高・販売台数などまとめてみたよ。内容はパチスロメインとなってます。加えて、パチスロの個別評価もしてみました。

 

パチスロメーカーにとっての市場規模は2012年ベースで4,620億円(2012年のパチスロの販売台数が132万台、1台35万円で試算)。今年(今年度)はおそらく減りそうですね。ホールが買い渋ってる印象があります。特に厳しいのは中堅メーカー(非上場が多い)かも。そういった危機感はメーカーも認識していて、IRでは「ホールの機種選定が厳しくなってきている」とか「一部のシリーズ機に人気が集中して〜」などの文言が増加傾向にあります(笑)

 

パチスロの開発ってシリーズ化出来るかどうかが重要なテーマなんですよね。なので、先に書いたパチスロの個別評価もシリーズ化の観点から資産性(将来性)によりざっくりと5段階(★〜★★★★★)で評価しています。(第2Q発売機種のみ)

 

用語の説明

 

売上高・・・本業(パチンコ・パチスロ・ゲームソフト等の製造・販売)の販売代金
営業利益・・・本業の儲け 売上高から売上原価(パチスロ等を製造するのに掛かった費用)と販管費(人件費等)を減算した残額
営業利益率・・・営業利益÷売上高×100

 

セガサミー

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

考察

 

ゲーム会社インデックス(「アトラス」ブランド)の事業譲受が完了したそうです。女神転生やペルソナ(ペルソナ4はニューギンがリリース)のパチスロが打てる日が近いかも!って正直ユーザーからすると微妙なIPだと思うのだけど、パチンコ・パチスロに共通してもうアニメの版権は枯渇してます・・・。最近ではゲーム版権を使うことは珍しくなく、今後もこの傾向は続くのかな〜と思ってます。

 

例えばパチスロ1台350,000円、ゲームソフト1本6,000円とすると(その差は58倍!)、パチスロで17,000台の販売がゲームソフトに換算すると100万本、あら不思議ミリオンヒットになるのです。なので、メーカーからすると十分魅了的なIPってなる訳ですよ。

 

業績はいいですね。後期も順調そうです。株はカジノ関連の代表的な銘柄になっているようです。カジノは株価に織り込まれてるのか織り込まれてないのか、私にはわかりませんが、カジノ法案可否に向けて注目度はますます上がるでしょうね。

 

 

カイジ3   資産性★★★

 

4号機から数えてシリーズ3作目。一貫して液晶リールを採用しています。シリーズ機で独自の特徴を有しているのは評価できるのだけど、それが功を奏してるかというとむしろ逆に作用してるのではと、意外なことを言ってみます(笑)。液晶リール自体は悪くないのだけど、その使い方が雑だったかな〜。

 

一般的なスロットってレア役を「契機」として、その後、数ゲームから数十ゲームをようし液晶・役物等により熱いのか熱くないのかを「表現」していくわけだけど、カイジ3の場合レア役(液晶リールなので出現率をコントロール出来る)が「契機」なのか「表現(ゲーム数当選による前兆演出も含む)」なのか分かりづらくて、熱さが伝わってこないですね。熱いのか熱くないのか、パチスロの肝となる部分がモヤっとしてるのはちょっと頂けないです。カイジ風に言うなら、散漫的演出!・・・あまりうまくないですね、すいません。

 

ちょっと分かりづらかったかもししれませんが、要はカイジ3の後継機がホールに導入されるとユーザーが聞いたときに、原作以外の部分で「熱さ」をイメージできるかというと、難しいだろうな〜とうことです。原作の認知度が高そうなので★3つにしてみたよ。

 

 

 

ユニバーサルエンターテインメント

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

考察

 

会社の売上=パチスロ事業の売上となってます。たぶん決算見なくても業績は出せます(笑)。昔はゲームソフト開発やアミューズメント施設経営、機器販売などいろいろやっていて、充分セガサミー的な展開もあったんですが、今では選択と集中(?)もうカジノ事業にマックスベット!です(笑)。

 

フィリピンで手掛けているカジノプロジェクトは順調に行けば2015年までに開業できるらしいですね。国内カジノに関しても順調に行けば2015年あたりに事業者の選定が行われるらしいので、国内のカジノレースから一歩遅れてる印象があるユニバとしては、どうにか間に合わせたところでしょうか。

 

前期は業績予想を下回った結果になってしまいましが、後期は「まどか☆マギカ」の発売や「バジリスク2」の後継機の発売が予想されますので、ある程度は持ち直すと思うのですが・・・

 

 

緑ドン キラメキ!炎のオーロラ伝説   資産性★★★

 

言わずと知れたユニバーサルの看板機種「緑ドン」の後継機。販売台数はがんばりましたー、56,000台です。ユーザーはともかくホールは「赤ドン」、「ドンちゃん祭り」とは別物と判断したようです。結果(稼働)はというと「赤ドン」、「ドンちゃん祭り」に続けと惨憺たるあり様・・・めんぼくねぇ〜。

 

理由としては、BB+ARTにしたこと。上乗せやループやら色々詰め込もうとして破綻したといったところでしょうか。

 

で、稼働は芳しくないですから、来年を待たずにホールから姿を消してしまうかもしれません。ホールにドンちゃん不在の期間が長くなるということです。これって結構深刻で、不在の間にも新規ユーザーが流入してくるので、「ドンちゃん」の遊び方を知らないグループがじわじわと増えることになります。シリーズ機の資産価値って遊び方が分かるところにありますから。恒常的に設置してある「北斗」、「番長」、「秘法伝(Aタイプ含む)」などとはもはや同列には語れません。

 

今後は(とっくに?)、言わずと知れた「ドンちゃん」とは必ずしも言えない状況になるということです。

リバティベル   資産性><

 

分かりやすいっていうならバジリスクの方が分かりやすいかな・・・コンチV もそうだったけど、液晶ついてない筐体で複雑なことやってはダメだと思う(正論)

 

 

 

平和

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

考察

 

オリンピアを完全子会社化したのが2007年8月のこと、ゴルフ場運営会社PGMホールディングスを子会社化したのが2011年12月のこと。気がつけばユニバやカプコンの売上高(連結)抜いていました。平成24年度に限って言えばSANKYOも超えていました。知らなかったです(笑)

 

パチンコ・パチスロは大きなヒットを飛ばすではなく、中ヒットを何発か飛ばして気が付いたら累計で結構売れてましたー。そんな感じのメーカーです。ちょっと影が薄いというか・・・私の知らないうちにどでかいことしてそうでちょっと怖いです(笑)「ミス・ディレクション」が発動してるのかな。

 

今期もパチスロは2.5万台1.2万台2.5万台ととコンスタントに販売を伸ばしています。パチンコは低調だけど、気がついた結構売れてると思うので大丈夫じゃないでしょうか(笑)

 

戦国乙女   資産性★★★

 

平和のオリジナルコンテンツです。萌え系の位置づけかな?一定数のファンが付いているとか付いてないとか。

 

「押忍!番長2」のゲームシステムに戦国乙女のコンテンツをを素直に載せたのが良かったのかもしれません。

 

あっ、これミス・ディレクションじゃなくて、フォロワーの戦略ってやつですかね。リーダー企業の商品を効率よく模倣する戦略。通りで姿が見えにくい訳だ。なるほどな〜。・・・違ってたら謝ります。ごめんなさい。

 

 

 

カプコン

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

注)遊技機事業の売上にはパチンコ・パチスロの他にゲームセンター用機器も含まれているのでご注意下さい。例年9割程度はパチスロの売上のようです。

考察

 

ワンコンテンツ・マルチユースって戦略をとっていて、ゲームコンテンツを中心として近接事業にマルチに展開しています。パチスロもその近接事業の一つ。「モンスターハンター」、「バイオハザード」、「鬼武者」などの有名コンテンツを続々と投入してきてます。 

 

パチスロ事業参入当初は自社開発していたんだけど、あれれ?な出来だったんで、その後しばらくはデベロッパーに開発を委託していたのですが、ここ最近は自社開発してるようです。
今後は年間4機種の投入を目指してるそうです。・・・もう完全にガチですね(笑)。3年後にはカプコン中心に業界が回っていったりして・・・

 

 

デビルメイクライ   資産性★★

 

コンテンツは同社のイケメン系アクションゲーム。パチスロではシリーズ2作目となります。またまたイケメンがパチスロ界に攻めてきましたー。

 

PV、ゲームフローなどをみてるとなんだか面白そう。でも、実際に打ってみると・・・そうでもない。あ〜〜〜、この感じ前にもありました。「秘法伝(ATの方)」、「ゼーガペイン」です(笑)。共通するのは、そう、ART当選のチャンスゾーンが連続するあれです。

 

はずれやすいから連続するのか。連続させようとするからはずれやすいのか。どっちでもいいけど、ユーザーには不評のようです。期待感より絶望感の方が大きいんだと思う。ちなみにチャンスゾーンの名前は「スタイリッシュタイム」です。はずれてもにクールに打つのがイケメン流。

 

 

SANKYO

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

考察
パチスロよりパチンコのイメージが強い会社ですかね。売上高は通期2,000億円に迫る勢い。パチンコ・パチスロ両方強いというのはなんとも心強い限り。上場以来減配なし!

 

パチスロ事業については、活動限界を迎えた「エヴァンゲリヲン」の穴をどうやって埋めるかがテーマでしょうか。後釜として「アクエリオン」、「マクロス」では心もとないと思ってたところに、「ガンダム」先輩登場です!発売は来年1月。

ボンバーパワフル2   資産性★

 

SANKYOのオリジナルのキャラクター「夢夢(ムム)」ちゃんをモチーフとするパチスロ。シリーズ6作目。

 

夢夢ちゃんってば、看板キャラクターにしてお荷物的存在というなんとも悩ましい女の子。望まれてもいないのに導入され、そのたびに評判を落とすその様は、某女優を連想させます。夢夢ちゃんの場合、さほど話題にもならないので、まさに誰得状態。ごめんなさい、言い過ぎました。

 

 

 

 

コナミ

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

考察

 

連結ベースで減収減益。遊技機事業は苦戦を強いられてるご様子で、前期に引き続き今期前半も赤字ペースです。冒頭で触れたホールの買い渋りの影響が大きいですかね。実績のない微妙なコンテンツのパチスロはもう購入してもらえません。黒字に転じるかは第3Qに導入される「マジカルハロウィン」次第かもしれません。今後は赤字がデフォとならないように願うばかりであります。

 

同じゲーム会社ってことでどうしてもカプコンと比較してしまうんだけど、パチスロ化するコンテンツが小ぶりなんですよね〜。「ウイイレ」、「パワプロ」、「ラブプラス」などの主力は使わせてもらえません(笑)。「ウイイレ」は権利関係がややこしそう(おそらく選手個人ごと、球団ごとに許可が必要だったり)なので致し方ないですが、「パワプロ」はオリジナルキャラがいますからね、勝負になると思うのです。まぁ、遊技機事業に関してはあまり本腰ではないのかな〜。残念です。

魂斗羅3D打ってないので評価は辞めときます・・・

 

 

 

オーイズミ

 

平成25年度 2Q メーカー決算まとめ

 

 

IRにパチスロの販売台数が掲載されていないこと、また、セグメント別売上高がパチスロと周辺機器(ジェットカウンター、コインサンドのこと)の売上を合算した数値が掲載されていて販売台数の推測が困難であること、以上の理由により販売台数のグラフは載せられませんでした。

考察

 

発売したパチスロは、第1,2Q合わせて「パチスロQP」の1機種のみとなっています。

 

今後は、シリーズ機を開発していけるかがカギとなりそうです。開発できなければ・・・

「パチスロQP」は打ってないので評価は控えておきますが、筐体について一言。

 

筐体に稼働役物をそろそろ搭載しないと。表現力が格段に上がりますからね。別に稼働役物ではなくてもいいんだけど、表現力が上がる何かを搭載しないと上位メーカーと差が広がる一方だよ。

 

 

他の主要パチスロメーカー大都技研、山佐、北電子は非上場企業なので未掲載としています。

 

2013.11.20



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